● Queenstown Station
朝早く起きた家人の話ではクイーンズタウンは雲の中に沈んでいたという。
やはり昨夜の異常な寒さの関係であろう。
のんびり起きた私は一人で散策に出かける。
そのころには霧はまったく消えていた。
小さな街である。
歩いても10分もせずに終わってしまう。
この街の中心は「駅」である。
これだけみるとデイーゼル車のように見えた。
ところが旅行を終えて戻ってきてからいろいろ検索したらなんとこれ機関車がつくのである。
するとこんな具合になるのである。
● Google画像から
乗ってみたかった!!
クイーンズタウンから港町のストローン(Strahan)までつながっている。
この間は35キロである。
それは今だから言えることで、その場では首を立てに振ることはなかっただろう。
2014年の料金表である。
2015年はというと、今月一杯はこの値段。
1等なら一人約200ドル、普通なら150ドルである。
途中駅になる ダビル・バリル(Dubbil Barril) までの折返しだとこの値段。
それでも一人95ドルである。
昨夜ホテルで出会った観光客は、この炭鉱跡地の裏寂れた街には似つかわしくない。
なのにあの数は何故と考えるに、多くの観光客がこの汽車に乗るためにわざわざやってきたとしかいいようがない。
つまりホバートから250キロの山道を車でやってくるに見合うほどに、この汽車は乗ってみる価値があるということなのだろう。
クイーンズタウン駅からダビル・バリル(Dubbil Barril)駅までは16kmほど。
その間、Lynchford駅とRinadeena Saddle駅の2つある。
Rinadeena駅はこの鉄道の最高地点で ここからDubbil Barril駅まで一気に200mほど下る。
Halls Creek Siding は駅ではなく鉄道敷地ポイントで Rinadeena から100mほど低い。
人口2千人のこの小さなな街になんと10軒を超える宿泊施設があるのである。
通常なら考えられない数である。なぜなら、もうここに行くことは考えられないからである。
稿末の【参考】にこの鉄道の動画を youtube から抜き出しておきました。
さて今日の予定は国立公園の観光スポットを回ることである。
クイーンズタウンからセント・クレア湖までの間にある3箇所である。
番号でいくと「⑦」「⑤」「③」である。
まずは、
⑦:Nelson Falls
● ネルソン滝 Nelson Falls
● ネルソン川:写真はパンフレットに掲載されているもの
次は
⑤:Donaghys Hill Wilderness Lookaout Walk
往復40分ほどの展望台へのウオーキング。
● 展望台周辺である:写真はパンフレットに掲載されているもの
最後は
③:Frankilin River 吊り橋
● ここは数日間にわたってトレッキングをする出発点でもある。
我々は吊り橋だけ渡って帰ってくる往復約30分のコース。
● フランクリン川にかかる吊り橋
帰りがけにクイーンズタウンの街の手前の露天掘りの採掘跡に回ってみる。
■:Iron Blow Lookout
4時頃にコテージに戻る。
少し休んで街に出る。
● メインストリート
● 旧映画館(今はやっていない)
● 壁面デザインのすばらしい図書館
図書館があるのです、といってもおそらくインターネットの提供でしょう。
カフェで早めの夕食を摂り、5時頃にはコテージに戻る。
この日はのんびりコテージで夜を過ごす予定にしておいた。
昨日と同じレストランではつまらないし、まさかピザを食べに出かけようとは思わない。
この日の夜はまったく寒さを感じなかった。
どうも昨夜が特別だったようである。
なをちなみに、ここから出るツアーが幾つかあるが定時運行ではない。
お客がいれば行われるというもののようである。
● Queenstown Heritage Tours クイーンズタウン史跡めぐり
● Mt Lyell underground Mine Tour リール鉱山地下探検ツアー
【相当にいい加減なタスマニア旅行】
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【参考】
■West Coast Wilderness Railway(ウイルダネス鉄道)
『
豪州国内で毎月発行されている日豪プレス紙と同時掲載でお送りする新特集
タスマニア再発見
http://www.ajpr.com.au/discovertas19.htmマウントライル鉱山鉄道は、西部の町クイーンズタウンと港町ストローンのレガッタポイントとを結ぶ35kmの路線で、1896年から67年間に渡ってタスマニア西部開拓の歴史を担った鉄道である。
タスマニア東部との行き来を可能にするライル道路が開通したのは1932年。
それまでこの鉄道が西の地域と外界とを結ぶ唯一の交通機関であった。
クイーンズタウンの精錬所で生産された銅を海外に向けて運び出すと共に、西部に住む人々の生活を支える重要な足だったのだ。
1963年の廃止以降も、多くのエンジニアや鉄道愛好家がこの鉄道の復活を求めていたが1998年の国家予算による補助が決定されると共に復元に向けての作業がスタートした。
この鉄道の最大の特徴は、急坂を登るためにスイスで開発されたアプト式の技術を採用していること。
線路の間にノコギリ状のラックを敷設して、機関車の真下にある歯車がこのラックをかみながら登って行くという方式だ。
日本の碓井峠などでも利用されていたので日本人にはなじみが深い。
列車は、標高200mのライナディーナの頂上まで最大千分の62の急勾配を喘ぎながら登っていく。
そして、後半のキングリバーに沿った深い渓谷沿いのルートには大小合わせて42ヶ所もの橋がかけられている。
最初の線路の敷設も2年半の月日を要する難工事であったが、復元工事にはなんとそれ以上の3年を要したという。
廃止後、撤去された線路の後には森林が生い茂り、木造の橋は朽ち果て、洪水が路肩を洗い流してしまっていたのである。
復活の為のもうひとつの難関は、アプト式の蒸気機関車の復元だった。
驚くことに、ドイツで設計され英国のグラスゴーで製作、輸入された5機の機関車のうち、スクラップとなった4号機を除きすべてが保存されていた。
1号機はジーハンの開発博物館、2号機はホバートの交通博物館、3号機はクイーンズタウンの旧駅跡地での展示、5号機はメルボルンの博物館。
鉄道復活の決定とともにかつての技術者たちが呼び集められて機関車の復元修理の作業が開始された。
これらの人々の努力と熱意によって、予想よりははるかに短い時間で1号機、3号機2台の機関車が動けるようになった。
2002年7月、マウントライル鉱山鉄道は、観光用の西海岸ウイルダネス鉄道として生まれ変わり、40年ぶりに運行を再開した。
3台目の5号機もまもなく修理を終えて復帰の予定とのことである。
注:この鉄道の運営を行ってきたフェデラルグループが、2013年4月末をもって運営を中止する旨の決定を行いました。
施設の改修に膨大な費用が必要となるためです。
現在 州を上げてこの費用の捻出と代わりのオペレーターを見つける方策を検討しています。
この鉄道の運行が再開されることを強く願うものです。
●上から復元された3号機、機関車に残るマウントライルの名称、中間駅バルルラルル
●上から アプト式の歯車(復元中の5号機のもの)、敷設されたノコギリ状のラック、クラシックなイメージの木造の客車
』
■運行されたウイルダネス鉄道
Australian Steam: West Coast Wilderness Railway - Abt locos in Tasmania
West Coast Wilderness Railway Tasmania
West Coast Rack Railway - Tasmania
West Coast Wilderness Railway picnic train 2010 Tasmania Australia
■航空写真でみる
● クイーンズタウンからストラーンまで:道路地図
● クイーンズタウンからリナイデーナまで
小さな青の■が鉄道駅になります。
左下の●で示したのがリナデイーナ(Rinadeena)駅
● リナデイーナ駅部分の拡大:赤い屋根が駅舎
● リナデイーナ駅から一気に下る
下の●がダビル・バリル駅
● ダビル・バリル駅の拡大:何も見えない
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